ゆうすけブログ
格差問題ー②なぜ賃金が上がらなくなったのか
一昨日のブログでは竹中平蔵氏の「向こう側理論」について論じてみました。
経済的に緊急事態で(あの時はリーマンショック)火事が発生して対岸に避難しなければならない、体力のあるものから渡って行き、弱いもの(社会的にと規定して)は救援を待つというものでした。
しかし、いつまでたっても救援はこない、見れば対岸に渡った人たちは更なる安全圏を求めて次の岸を渡ろうとしている、本当に救援はくるのだろうかと言う社会的不安感が横溢している現在の日本を評論したつもりでした。
だから、民衆は「結局は自分の身を守るのは自分」とお財布のひもを固くして、一般消費は一向に伸びず、アベノミクスの「新3本の矢」である2020年までにGDP600兆円成長など画餅であると批判もいたしました。
自民党のお友だちからは「石田!安部さんの言うことを信じられないのか?それでも党員か?」と言われましたが政策論争ですから思ったことを言うだけです。
イデオロギーで反対しているわけではございません。

小泉政権の時にもうひとつ「トリクルダウン理論」が叫ばれました。
トリクル(水滴)がダウン(下へ)垂れ落ちてくるように上が利益を出せば下も潤うという理屈です。
確かに高度成長期はこの考え方の下「企業戦士」が24時間リゲイン、戦い、会社の儲けはいづれ社員に還元される、つまりベースアップや昇格も個人差はあるけれど年功序列で恩恵が受けられるという「安心感」がありました。
ですが安部総理がいくら「給与を上げてください」と日経連のお偉い人たちの前で訴えようがピクリとも反応がありません。
経営者も人の子ですから安部総理の話を鼻でせせら笑っている人ばかりではないと思います。
内心は(こっっちだってできれば上げたいよ、社員も喜ぶしさ)と思っているかもしれません。

だったら大企業の多くは今も苦しいのでしょうか?
確かに経営的に困難な状況であれば今こそ労使一体となって会社存続の為に歯をくいしばる時です。
ない袖は振れない、給与もあげられないはその状況ならあります。
しかし多くの企業では「過去最高益」を叩き出しています。(2015年~2016年上半期)
円安の恩恵も当然ありましたし、本業の実際の儲けを示す営業利益でも非がつけられないほど改善されています。
HPで公開されている決算書をご確認していただければ一目瞭然です。
(ただし、大企業の下請け、孫請けは請負金額の圧縮要請が強力で利益が出ていない状況が続いています)

ではそのように企業業績が上向いている状況でも賃金は上がらないのでしょうか。
日本を代表する企業群がそろいも揃って「利益配分」になぜ消極的なのでしょう。
申し上げますと大卒の初任給もここ20年間はほぼ横ばいが続いていてそれ以前なら年1%以上のペースで右肩上がりでした。
世の中人手不足が叫ばれているのにも関わらず・・・。

これを解くカギは「グローバル化」の流れが世界の生産現場を襲っているという事実です。
もはや日本企業でも世界どこでもですが「国内企業」という考え方は死滅しています。
世界どこでも生産拠点として物資の調達が優位に(つまり安価に)できて、おまけに人件費が安くつくならその場所に進出しておかないと(グローバル競争)に敗北するのです。
部品の共有化や生産ラインの海外移転が進むうちに品質、性能が世界的に標準化してきたからです。
そうなれば「日本製」にこだわっている場合ではなく、国内総生産(GDP)の成長を政府は目標にあげても企業は取り合っていないことになります。
世界的な「価格競争」にグローバル化に巻き込まれているからです。
もちろん人件費を上げたくてもあげられない状況になっています。
内部留保はいくらあってもこれで十分とは言えない、なにせ戦っているのは世界の名だたる企業ですから資金は潤沢に用意しなければ勝てないときているのです。
これでは賃金をあげる動機が薄れるはずです。
加えて生産現場では機械化が進み、いわゆる熟練工の存在がなくとも工場が動く仕組みが日進月歩をしています。
(これについては異論もあり、だから生産現場は疲弊して不祥事や製品リコールが多発しているとの指摘もあります)

ゲームや映画になった「バイオハザード」に出てくる超国際企業(アンブレラ社)のような独占資本的な会社が世界を牛耳る日がまもなくやってくるとすれば現在の商戦はいよいよチャンピオンクラスに突入したと言えるでしょう。
その状況の中で真の労使の協調を図るうえで所属企業の発展を考えるのは少々骨の折れる作業となりそうです。














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