ゆうすけブログ
前滋賀県知事の講演を聴いて考えた
先週の土曜日(11月19日)に地元の県立安曇川高校創立50周年記念式典が挙行されたのでPTA役員として出席しました。
会場は高島市民会館であり1階750名、2階250名の計1000席がいっぱいになる盛会ぶりでした。
その式典の記念講演でびわこ成蹊スポーツ大学学長・嘉田由紀子氏が約90分にわたって話されました。
テーマは高島市の魅力を考えるという観点から9っのアプローチで語られ、とても聞きやすいいい講演でした。

嘉田氏は滋賀県前知事でもあり、その意味から政治的なお話も入っており、「今回のトランプ氏はなぜ勝ったか」というところからご自身がアメリカに研究員として3年赴任していた時にアメリカの農地は広大で車で1時間、2時間と走っても延々とトウモロコシ畑が続く、そこには人がそれほど住めなくなって学校や病院など社会インフラが整備できず、(これはやり過ぎだ)と思ったと話されていました。

別にアメリカの農業批判のお話ではなかったのですが確かにアメリカ農業と日本農業を比較するのは滑稽なことだと講演を聴きながら考えていました。
日本では「米作」ばかりが中心となっていると言われますが他の野菜類、トマト・レタス・きゅうり・かぼちゃ・ジャガイモ・大根・かぶら・ネギ等かなりの品種を地方の偏りもありますが作っています。
果物もリンゴ・みかん・さくらんぼ・柿・スイカ・いちじく・イチゴ・メロン等々そうとうの品種を生産しています。
アメリカは一部カリフォルニア州などでフルーツの多品種栽培がみられるものの他では圧倒的に単品大量栽培です。
アメリカ農業は次の5っの品目で集約されています。
大豆・大麦・小麦・トウモロコシ・綿花・・これのみを嘉田氏が言われた気の遠くなるような広大な農地でせっせとつくっています。

ここで発達したのがいわゆる(遺伝子組み換え食品)ですが要は単品種の栽培に適するように除草剤耐性や害虫耐性を強くして農薬等の配布回数を減らし、生産コストを下げることを目的としたものだと言えます。
アメリカの世界的な種子メーカーであるモンサント社が開発した「ラウンドアップ」という除草剤は必須アミノ酸を合成する酵素の働きを妨害してすべての植物は枯れてしまいますが、遺伝子組み換えによってラウンドアップの(耐性大豆)のみ育つという構図です。
これによって延々とどこまで行っても(大豆畑)が続くという光景が出現しています。
これはもちろん他に(トウモロコシ畑)や(小麦畑)も同様のことです。

日本の消費者は「遺伝子組み換え食品」についてかなりの警戒感を持っておりその気風を反映してか食品メーカーも原材料として使用することには及び腰です。
スーパーで並ぶ(納豆)でも「遺伝子組み換え大豆ではない」とわざわざ明記されている場合が多いのですが逆に言えば書いていなければ遺伝子組み換えであると思った方がいいでしょう。
厚生労働省では「実質的同等性」という見解を示しており(他の性質が従来の品質を変えなければこれまでの品種と同等とみなす)つまりは特に問題はないと言っていますが日本の消費者団体は「長年の研究データーが出揃っておらず健康被害が生じる可能性が全く否定されたこととは言えない」と慎重な姿勢です。
また、(生態系への影響)や(一部企業の食料支配につながる)と反発があります。

TPPがもし締結され場合、農業への影響は甚大なものがありますが少なくとも日本においてアメリカの主要品目である先に挙げた5っは栽培しても全く太刀打ちできません。
潔く切り捨てて別のアプローチで利益確保を狙うべきでしょう。
その際に私たちが日常食べるパンやうどん・ラーメンなどの麵類、スナック、納豆、豆腐などは「遺伝子組み換え」であることへの受け入れが必要となります。
そうでなくとも国産牛ですらすでに遺伝子組み換えトウモロコシを配合した飼料を食べて育っているのですから。

アメリカもすべてが遺伝子組み換え作物をつくっているわけではなく10%ほどはわざと組み換えていない種子で耕作しています。
もちろんその農地は害虫や病気でボロボロになっていますがこれは有名なレイチェル・カーソン女史が警告した「沈黙の春」をもとにして自然の反乱を抑えるための(人身御供)としてつくられています。

嘉田氏のお話を聞いていて私も議場で8年間のおつきあいをしてきましたが思ったのは、氏のメッセージ内容はやはり研究者または教育者としての立場から発信された方がより多くの人にわかりやすく伝わるだろうなということでした。
これは別に氏の政治的経験を軽視しているのではなく純粋に今までとは違った感じで「聴きやすかった」だけのことです。
その意味から今もいいフィールドで活躍されていることには慶賀なことと思っています。
願わくばそのフィールドも「遺伝子組み換え」されませんことを。







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