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ゆうすけブログ
剃刀の交換時期
ジョージオウェル著「1984」は私のブログでも何度かご紹介していますが読むたびに新たな気づきがある本です。
1948年という第二次大戦の爪痕がまだ深く刻まれた時期に全体主義による統治の恐怖を警告した書としても知られています。
いわゆる反ユートピア小説ですが社会学や政治学のテキストとしても読み解くことができます。
後に日本では村上春樹氏が「IQ84」を書き、ヒットを飛ばしましたがこの小説に触発されてのことだったのかと推測できます。

この小説の背景はオセアニア、ユーラシア、イースタシアという世界が3っの超大国に分かれており絶えず戦争をしている状況です。
1国が有利になるとすかさず他の2国が同盟して盛り返し、そうなれば負けじと劣勢になった国がその2国のうちの1国に利をもって共闘を持ち掛けて戦況をひっくり返しと延々と戦争が続いている世界です。
もちろん国民は絶えず戦時統制下にあり政府(この小説では一党独裁の党が社会を仕切っている)に異を唱えることなどできない状況で議会制民主主義など鼻紙程度の扱いです。

この世界を支配しているのは党の指導者である「ビッグブラザース」と呼ばれる人物であり、彼の写真が街のあちこちに掲げられています。
街中にはそして家の中にも「テレスクリーン」と呼ばれる双方向テレビジョンが設置を義務付けられ人々の日常の言動はしっかり監視されていてプライバシーなどはありません。
もしも社会の在り方に疑問を持つような行動に出たのなら「愛情省」管轄の思想警察により夜の霧へと連れ出され二度と帰宅はかないません。
国民は「憎悪週間」になると集会への参加を義務付けられ他国の政治家の画像に様々な罵詈雑言を浴びせることを要求されます。
ビッグブラザースは「戦争は平和である」と国民に言い含めて二重思考を押し付けます。
「真理省」は言葉の使用に対して制限を加えて語彙を狭め人々の思考を単一化しようとします。
(現在でも食レポと称しタレントが何を食べても゛おいしい~゛としか言わない状況と思ってください)

2018年の世界はこの状況にまっしぐらに進んでいる可能性があります。
街には監視カメラが設置されて常時の監視が行われ、世界中は戦争が常態化され人々の本来希求する生きがい実現や人間性の向上が見向きもされない風潮が漂い、SNSは憎悪によるヘイトスピーチに満ちています。
更にはあらゆる言動にしっかりビッグブラザースの目が向けられています。
たぶん近い将来にはDNA鑑定やAⅠ分析により人は誕生してよりすぐに能力の伸び具合や適性、寿命までもがあからさまなものとして判定される日が来ると予想されます。(そうなればビッグブラザースならぬビッグデーターとなります)
そこには人の生き方による深みや獲得すべき知識や経験などそれこそが人生の喜び自体に制限が加えられる恐れすらあります。

しかし私が今日のブログで書き込みたかったのは社会への危惧ではなくもっと単純ことです。(ある意味バカバカしい)
「1984」の冒頭で主人公がアパートを出て出勤しようとすると隣の部屋のご主人に呼び止められます。
剃刀の刃が余っていないかという問いかけです。
何でも配給制になっているこの世界では物資がことごとく不足しがちでこのご主人はもう2か月も同じ刃を使っているから切れ味も悪くなって髭剃りもできないとこぼします。
主人公は「持っていない」と素っ気なく答えますが実は予備に持ていることを読者に告白します。

このシーンがなぜか頭に残って私も2か月間、髭剃りは同じ刃で行っていましたが全然剃れます。
何の支障も無く、剃り味は抜群で変わりません。
1948年当時に比べれば剃刀の刃も進歩したようです。
それでも剃刀メーカーのHPを見てみれば「剃刀の刃は2週間をめどに交換してください」と書かれていました。
(2週間ならバシバシに使えるのになぁ、商業主義か?)という思いで2か月間の実験を終了しました。







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